「須高」 第101号 令和7年10月20日発行
目次
口絵 長野市平柴の藤原水神・藤原道祖神 …………………… 写真・解説 編 集 部
《「須高」第百号発行記念講演》
「イヌワシ」の研究からみた環境の変化 …………………………………… 片山 磯雄
《戦後八十年・昭和百年 戦争特集》Ⅰ(序)
~日清・日露から日中・太平洋戦争へ~ …………………………………… 編 集 部
・「思い出の記」(1) 応召・従軍・決死隊 …………………………………石坂 富厚
・ 中村芳雄「従軍日誌」(昭和十二年)(1) ……………………………… 中村 正博
・「私の昭和史」(1)~満蒙開拓青少年義勇軍~ ………………………・ 竹前 光雄
・「生き抜くために」(1)中国・シベリア抑留体験記 …………………… 小林 茂雄
・「拓魂」(義勇隊開拓団柏葉会)編集後記 ……………………………… 土屋 弘
・ 長野県開拓自興会「拓魂碑」碑誌 ……………………………………… 堀川 源雄
・ 訪中の旅を終えて ………………………………………………………… 永原今朝男
・ 小学生時代の歌は「軍歌」……………………………………………… 今井 彰
和算書と算額 ……………………………………………………………………… 北原 勲
「村送り状」と「引取り状」…………………………………………………… 大塚 尚三
郷土の誇り 綿内三山と伝わりゆく伝説・賛歌 …………………………… 綿内 剛美
《古文書を読む》⑭「乍恐以書付奉願上候」 ………………………………… 関谷 公
《資料紹介》「栃倉青年会歌」 ………………………………………………… 目黒 照久
《昭和の記録・私の思い出》(補遺)》
・ 忘れ得ぬ一言 ………………………………………………………………… 黒岩 聖
・ 「昭和の会話」(6) ………………………………………………………… 片山 久志
「イヌワシ」講演会アンケート結果 …………………………………………… 事 務 局
☆編集後記
〇「イヌワシ」の研究からみた環境の変化(片山磯雄)
自然界食物連鎖の頂点に位置するイヌワシの現況と絶滅危惧種に陥った背景、対処策についての講演録。
〇《戦後八十年・昭和百年 戦争特集》Ⅰ(序)(編集部)
日清・日露・第一次・日中・太平洋・大東亜・第二次大戦と戦争続きだった近代日本。戦争の実態は?
〇思い出の記(日中戦争編)⑴(石坂富厚・故人)
94歳から書き溜めた応召従軍記。没後、遺族の手で自費出版。具体的な記述は希少な「戦争民俗誌」。
〇中村芳雄「従軍日誌」⑴(中村芳雄・故人甥中村正博)
日中戦争に応召、戦闘中に銃弾を浴び還らぬ人となった中村芳雄。仏壇にあった遺品の手帳を甥が翻刻。
〇「私の昭和史」⑴~満蒙開拓…(竹前光雄・故人)
学校の先生や村職員に勧められ「満蒙開拓青少年義勇軍」に応募した動機、渡満後の生活を率直に記す。
〇「生き抜くために」抑留体験記 ⑴(小林茂雄・故人)
竹前光雄と同郷で「満蒙開拓青少年義勇軍」にともに応募、渡満。ソ連などに抑留され帰国は昭和28年。
〇「拓魂」(義勇隊開拓団~)編集後記(土屋 弘・故人)
「県開拓自興会」会長・「柏葉義勇隊開拓団」幹事長・「拓魂」編集長(当時)が記した青少年義勇軍の実相。
〇長野県開拓自興会「拓魂碑」碑誌(堀川源雄・故人)
昭和49年建立の「拓魂碑」。当時の長野県開拓自興会会長・堀川源雄名で満洲移民・引揚者の思いを刻んだ。
〇訪中の旅を終えて(永原今朝男・故人)
筆者は「長野県開拓自興会」解散時会長で何度も訪中。
本稿は同会2000年「記念誌」(事務局永原)寄稿文。
〇小学生時代の歌は「軍歌」(今井 彰)
士気を鼓舞するばかりが軍歌ではない。戦争の経過や空しさを伝えるものが、今なお歌い継がれている。
〇和算書と算額(北原 勲)
「鈎股弦の法」(三平方の定理)と相似でも解ける塩川公会堂の算額問題。和算は世界のトップレベルだった。
〇「村送り状」と引取り状」(大塚尚三)
領内年貢に関わる婚姻・養子縁組・転居などに伴う人の移動は大事。手続きを踏んで厳重に管理された。
〇郷土の誇り 綿内三山と伝わりゆく伝説~(綿内剛美)
長野市と合併後も若穂綿内・若穂川田・若穂保科と旧村名を残した若穂区民の愛郷心は格別。
〇《古文書を読む》⑭「乍恐以書付奉願上候」(関谷 公)
外国語を学ぶ目的は言葉を介して古今東西の文明・文化を学び現代に活かすことにある。古文書も同じ。
〇《資料紹介》「栃倉青年歌」(目黒照久)
戸数40の小村で会歌を作り活動した栃倉青年会。百年前の農村青少年の学習意欲と熱意に脱帽・敬畏。
〇忘れ得ぬ一言(黒岩 聖)
親元を離れ、厳しくも温かい名棟梁の下で徒弟修業名棟梁になった黒岩さんの生涯「忘れ得ぬ一言」
〇昭和の会話(6) (片山久志)
使用者激減・無形民俗文化財「方言」。絶滅前に紙とデータ(録音録画)に残し伝承したい。求有志。
口絵 長野市平柴の藤原水神・藤原道祖神(編集部)
両碑の祭神は極東国際軍事裁判でA級戦犯に指名された藤原銀次郎。裁判の妥当性に疑問を抱かせる。